ブースタードラフトに関する考察

 久しぶりです。大会記録以外でコラムを書くのは。
今回のコラムは、公認大会でのサイドイベントでもおなじみ、「ブースタードラフト」です。
使用エキスパンションは刻の末裔・ベースドブースター2・相克の軌跡で考えたいと思います。


1 カードの選び方


 まず、ブースターを4〜5パック用意して、ブースタードラフトを始めます。
この場合、皆さんならどのようなカードを優先して選びますか?
今、ブースタードラフトをしているこの4人は、

 A) 「俺は、フィニッシャーから取りに行く」
 B) 「まず、優秀なキャラからかな。」
 C) 「いいや、とにかくパワーカードから!」
 D) 「ウィニーユニットは邪魔にならないから、まず、そこから」

 4者4様の意見ですね。
そこで、私、晋・アシャーが考える一番有効な取り方を書いていきたいと思います。
簡単な方法としてパックの一例を挙げてみます。これは、刻の末裔のパックで考えます。
ちなみに、上に書いてあるパックの種類でドラフトを行い、このパックは初手です。

 R ガンダムEZ8
 U ギャンM
 U 甦る恐怖
 U 激戦の連続
 C ガザC
 C トビア・アロナクス
 C 失われた光
 C ザクU(スレンダー機)
 C ヘリオポリス
 C ジャンヌ・ダルク
 C ハイザック(先行量産型)
 C  レオス

 こんなにバランスのいいパックはなかなかありませんが、この状態から考えて見ます。
まず、私の意見の前にAさんたちの意見を聞いて見ましょう。
「フィニッシャーから取りに行く」とモットーとするAさんは、「いきなり手詰まりかよ」と、嘆いています。
このパックにはフィニッシャーにふさわしいユニットはいませんから。
しかし、ブースタードラフトでは中堅クラスのユニットでも充分フィニッシャーに値する活躍を見せることも多いのです。
ちなみにこの時、Aさんは「失われた光」をピックしました。
「フィニッシャーが相打ちを取られにくくなるから」と言う理由で。

 「優秀なキャラクター」をモットーとするBさんは、迷わず「トビア・アロナクス」を選択しました。
「クイックで、カウンターもできるのは絶対強い」とのこと。
確かにそうですね。でも、考えてみてください。
クイックは確かに強いですが、後でその色を選択するかどうかは分かりません。
まして、ブースタードラフトでコマンドが頻繁に飛び交うことはあまりありません。
そのあたりも視野に入れないといけないと思います。

 「パワーカード最優先!」のCさんは悩んだ末、
「ガンダムEZ8」を選びました。
「ドラフトのときには、ユニットが並ぶことが多いから、打点を上げやすいこいつが一番パワーカード」だそうです。
確かに、その通りです。ブースタードラフトでは、ユニットが3体並ぶのはよくあること。
これはいい選択ではないでしょうか。
しかし、いつもパワーカードばかりを選択していると、ついつい優秀なコモンを見逃してしまいます。
カードを見る時は必ず全てのカードをチェックしましょう。

 「ウィニーユニット優先」のDさんはすぐに
「ザクU(スレンダー機)」
を選択。「緑はウィニーユニットが豊富だし、打点も高いから。ガザCよりはこっち」だそうです。
ウィニー仕様のデッキを作るのは、間違ってはいません。
けれど、これは1枚のパワーカードで全滅しかねない勢いがあります。
そんなカードを見つけたら、カットするべきでしょう。


 さて、4人の意見が出ましたが、私はこのパックの場合、ピック候補に挙がるのは
「ガンダムEZ8」「ギャンM」「トビア・アロナクス」「レオス」「ザクU(スレンダー機)」の5枚です。
このパックは初手ですので、小さいユニットより大きいユニットを優先して取りたいところです。
ウィニーユニットは数があるので、初手からとる必要はありません。
そして、なおかつ、「指定国力の低い」物を選びます。
これが実は一番重要です。ブースタードラフトでは、ドローカードなんてものは無いと思っていいでしょう。
あっても1ドローユニットくらいです。
そんな中で、G事故を起こしたときでも出るようにしないと、勝てる勝負を落とすこともあります。
よって私なら「ギャンM」をピックします。


2 ドラフトにおけるカードの強さ


 ドラフトを経験したことのある方なら、「10点カード」なんて言葉も聴いたことがあるでしょう。
解説すると、ドラフトの際、「こいつは強い!」と言うカードにつける言葉で、
ドラフトのような限定された環境下でのカードに1〜10の点数をつけ、
最高点数である10点からこんな言葉が生まれたのです。

GWにおけるドラフトでもこの言葉は存在します。
基本的に、GWでは「優秀なユニット」「コマンドドローカード」が、10点カードの候補に挙げられます。
例を述べますと「密約」「急ごしらえ」「宝物没収」「サラサ再臨」などのコマンドや、
「SEEDユニット全般」「Zガンダム(ロングビームサーベル装備時)」
「サザビー」「ガンダム試作1号機フルバーニアン」
などです。
コマンドは大抵指定国力が1なので、その色さえ入っていれば問題なく使うことができますが、
ユニットは、指定国力が高いものが多く、なかなか出せない状況になることもあります。
SEEDユニットは、その最たるものですね。
さて、今回の環境下で「10点カード」候補を探してみると、
「SEEDユニット」「宝物没収」「Zガンダム(ロングビームサーベル)」「急ごしらえ」などが挙げられます。
ユニットに関しては、「出れば勝ち」なところがあります。
構築でもトップクラスの実力なので、ドラフトで弱いはずが無いのです。
ただし、例外もあります。
例えば、キュべレイ(エルピー・プル機)。
こいつは、赤単サイコミュには必須カードでありながら、ドラフトでは嫌われるユニットです。
理由は「セットカードが必要」だということ。
ドラフトは「全員が限られたカードを使って、デッキを組む」点から、
優秀なキャラクター・オペレーションも、ピックの対象になります。
たとえキュべレイを取ったとしても、ニュータイプキャラクターが取れないと、
「ただの3/1/3ユニットだし、取ってもしょうがないか」と、考えるわけですね。
だから、「純粋に大きなユニットは強い」と考えてもらったら、いいと思います。
コマンドに関しては、その場に応じたピックが必要になってきます。


3 強いデッキを作るには


 ここまで、いろいろなウンチクを述べてきましたが、
「どんなデッキを作ったら勝てるんや?」
と、皆さんはお思いでしょう。
これに関しては、ひとつの答えは見出せません。
新しいエキスパンションが発売されると、環境が変わってしまうGW構築戦のように、
ブースタードラフトも、そのときに出たパックによって変わってしまうんです。
ですが、「常に強いデッキを作る」ことはできなくも無いです。
以下のことに注意してみると、いいのではないでしょうか。

 1) 1パック目、2パック目までに人気の色・不人気の色を見出す。
 2) 人気の色の、相性を考えたピックをする。
 3) 自分が人気の色をピックしていた場合、相性の悪いカードをカットする。

 この3点を心がければ、「今までどうしても勝てなかった」方も、
今まで以上の成績を残せると思います。
数を重ねるごとに、
「自分の隣の人は何をとっているか。」「このカードを回したら危ない。」
なんてことも分かってきます。これは口で説明するより、自分で体験しないと理解しにくいでしょう。


4 あとがき

 ブースタードラフトに関する考察はこれで終わりますが、
最後まで読んでくれた方にだけ、強くなる近道をお教えしましょう。
「勝つのも負けるのも理由がある。
その理由を突き詰めて、改善する努力をすればおのずと強くなる。」
これが私の持論です。万人に当てはまるかどうか分かりませんが、
試してみるといいかもしれません。

著者  晋・アシャー




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